読者の皆様
新年あけましておめでとうございます。GMOグローバルサイン・ホールディングス(株)のCTO唐沢でございます。
昨年の10月より本ブログを立ち上げさせて頂いて、ビジター数も着々と伸びてきておりまして、心より感謝御礼申しあげます。
2021年度も変わらず本ブログサイトにお立ち寄りいただき少しでも、弊社R&D等テクノロジーに関する考え方及び取組の一部をご理解いただけると幸いに存じます。
さて12/28の週ほぼ1週間自由になる時間がありましたので、2020年度を振り返り我々の競合領域であるテクノロジー分野、業界の趨勢、
特にIT(主にDX関連)トレンドの動向を考察しつつ関連記事をちらほら散見するうちに頭に浮かんできたトピックを書き連ねてみましたのでご高覧いただけると幸に存じます。こういったランダムな意見、思考、視座を元に今後も私なりにまとめたものを定期的に発信できればと考えております。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
クラウドと5Gについて考えてみた
皆様既に様々なコトをオンラインでされていると思いますが、多分相当な確率でGAFAM(Google, Amazon, Facebook, Apple, Microsoft)が提供するサービス群が関与していると思います。ここに人によってはTwitter, 娯楽的にはNetFlix等が加わり、また日本の場合はLINEが加えられると思います。何にせよ、諸々技術的な解決施策もしくは新規サービスを考える上で考慮しなければならないファクターの一つがGAFAMだと思います。日本においても政府、自治体レベルでも去年よりクラウドサービスを導入し始めており、今後ますます加速すると思います。
その流れの中でかなり棲み分けもなされてきており、90年代、もしくは2000年初頭に隆盛を極めた老舗ITは既にGAFAMとの競争よりも、共存共栄へのシフトを加速させています。以前PCの普及の際S I企業がマイクロソフトと協業してビジネスを大きくしてきたのと同じように、クラウドでも同じようなモデルになってきているように個人的には推察してます。弊社でも特にIoTセキュリティの分野では自前インフラに加えてGAFAMとは既に協業させて頂いており、IoTがより我々の生活に身近になった際には弊社の認証技術がインターネットにつながるあらゆるデバイスを守る一翼を担えればと考えております。
今後はそれぞれのクラウドサービスのインターオペラビリティが向上していけばもっと世界中で普及が早まるように思います。米国連邦政府司法省が独占禁止法等で、また欧州連合も同じように色々動いているようですが、自助努力で標準的にサービス連携を訴求していくのか、もしくは違った力が働いてそのように業界が動いていくのか、興味深く注視していこうと思います。
また2020年度の目玉新興技術としては5Gの導入が挙げられるかと思います。説明するまでもないこの無線通信システムのインフラのセキュリティ向上にも弊社も米国にて実証実験レベルで参加させて頂いてます。アンテナの数量がかなり多くなるので、日本においては設置場所等の確保がどのプロバイダーも苦心されていると聞いてますが、国土が広い米国、欧州ではアンテナ及び付随インフラの設置は違った問題があるようです。地域によっては法廷まで持ち込まれて5Gに対してNO!を突きつけているケースもあるそうです。やはり5Gを考える上で、必ず視野に入るのが米中の軋轢かと思います。さまざまな意見があっていいと思いますが、耐久性、可用性等諸々鑑みた技術的観点から優れていれば、採用すればいいのではないかとおもうのですが、どうでしょう?
私も前職で中国においてインフラを含むインターネットサービスを導入した経験があるのですが、やはりさまざまな規制で当時はかなり苦心いたしました。とはいえ、中国でインターネットが発展していった際にはグレートファイアウォールを作ってものすごい数のオペレーターで運用(当時です。今はAI)して、欧米企業の中国への参入をブロックして、逆に新興技術であるブロックチェーンがくる!と見るやRMBベースのデジタル通貨(E-RMB)を作って諸外国に打って出ていくのを見ていると、まさに機を見るに敏でしかも一般企業のやるような施策を人口10億人の国がやれてしまうのは、やはり社会システムの差なのでしょうか。